kara-Sラボ第3期Kinectチーム活動報告「CHACO」
kara-Sラボ活動とは
半年に一度、京都精華大学のデジタルコンテンツ制作に興味のある学生が研究生として集まり、
Flashを始めとした様々な技術を使用した作品制作を行っています。
kara-Sラボ第3期は2011年10月より開講。
ラボ生の活動の様子をご覧になりたい方はこちら
kara-Sラボ第3期Kinectチーム作品「CHACO」
今期は「お店で役立つデジタルコンテンツ」というテーマのもと3チームに分かれ、
kara-SのSHOPスペースで実際に設置することを目標に企画・制作を行ってきました。
「CHACO(チャコ)」はkara-Sの店内に試着室がなく、
またスペースが限られているため全部の商品を店に置くことができないといったことから
「気軽にT-シャツを試着できる」ことをコンセプトに制作を始めました。
私たちが今回着目したのは、店内の商品のひとつであるSTOREさんの「ルビンT-シャツ」。
壷に見えたり人の横顔のように見えたりする、錯視を利用した有名なだまし絵「ルビンの壷」をモチーフとしたこのT-シャツ。
4色のパターンカラーでできており、その色数は約40万通りになるそうです。
その豊富な色数からすべて並べるわけにもいかず、自分で色を選ぶのも大変です。
そういったことを腕を一本振るだけで解決してくれる、ランダムにT-シャツを選んでくれるアプリを今回制作しました。
2012年5月16日〜21日までの期間、実際に店舗に設置させていただき「烏丸経済新聞」さんにも記事を掲載していただきました。
そのことで改善点がより明確に見えてきて、今後のブラッシュアップに活かしていきたいと思っています。
開発にはAdobe Flash ActionScript3.0、Kinectas、Microsoft Kinectを使用しています。
-インスタレーション内容-
【1】体の骨格を読み込むため、決められたポーズをとります。
【2】右から左へ腕をふって、説明を読んでいきます。
【3】準備完了!
【4】腕をふると、3万通りの組み合わせからランダムに決まります。
【5】全部で20パターンの結果が表示されます。
-技術紹介-
今回、Kinectが検知した人物の位置情報をActionScript3.0で扱うため、
KinectとAIRをつなげる「kinectas」というライブラリを使用しました。
ポーズをとって読み込んだ人物の位置情報をFlash側へ送り、左右に振った手の動きを検知させています。
Flash上に映像を移すため、今回はWebカメラを使用しました。
映像だと処理が重いため画像データに変換するなど、なるべく軽く動くようにしています。
T-シャツの色に対応した結果表示にしたいので、管理しやすいようにXMLデータから色の情報をFlashへ受け渡すシステムを採用しました。
元絵のT-シャツは黒い4枚の画像の組み合わせですが、その上に16進数でカラー情報をのせています。
今回は実装しきれませんでしたが、ブラッシュアップの段階で色ごとにぴったりの結果を表示したいと思っています。
Kinectで検知した情報をもとに、Flash側では
1.スタート
2.説明
3.準備
4.アプリの動作開始
5.結果表示
など、画面上の動きを制御しています。
これらをプロジェクターで投影し、展示をおこないました。
-メンバー紹介-
冨田夏葉
京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科
デジタルクリエイションコース3年生(現4回生)
中尾信吾
京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科
デジタルクリエイションコース3年生(現4回生)
高本智史
京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科
デジタルクリエイションコース3年生(現4回生)
蔵多優美
京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科
デジタルクリエイションコース4年生(現OG回生)
松村慎
株式会社クスール
代表取締役
テクニカルサポート
-お問い合わせ-
ラボ活動に参加したい「学生」の方、ラボと共同プロジェクトを行いたい「企業」の方は下記までご連絡ください。
info@kara-s.jp
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